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革命のファンファーレはマーケティングの教科書【感想|書評】

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西野亮廣さんの革命のファンファーレは、「物の売り方」をテーマにしたビジネス書です。

ビジネスマンは必読です。

特に

売れない作品は存在しない。キミの作品が売れないのは、キミが「売っていない」だけだ。

この言葉が響きました。

西野さんは、「自分の本を売るためにはどうすればいいか」ということを徹底的に考えています。

だから、売れる。

決して、「著名人だから」売れている訳ではありません。

たまたま売れている訳でもありません。

計算して、売れる仕組みを作っています。

そして、この西野さんの売るための考え方は私たちヒマジネスマンにはとても参考になります。

因みに、革命のファンファーレは、上の画像のように見出しが1ページに大きく書かれています。

実は、これも「インスタ」等のSNSで拡散されることを狙った仕組みです。

革命のファンファーレを僕なりに読み解いた、「西野流の売るためのマインド」をご紹介します。

絵本をインターネットで無料公開

西野さんは、自身の絵本「えんとつ町のプペル」をインターネット上で無料公開しました。

「そんなことしたら本が売れなくなるのでは?」と僕は考えました。

実際に、

「価値あるものを無料にしたら、今後、同じようなものにお金を払ってもらえなくなる」

「無料が当たり前になってしまったら、業界にお金が落ちなくなって業界が疲弊する」

と批判されたそうです。

ですが、西野さんの考えは、「無料公開した方が売り上げが上がる」なんです。

西野さんの計算つくされた戦略をご紹介します。

フリーミアム戦略

西野さんが取ったのは「フリーミアム」戦略です。

フリーミアムとは、

基本的なサービスや製品を無料で提供し、さらに高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みのビジネルモデル

です。

よく考えると、スマホの様々なアプリもフリーミアム戦略を取り入れてますよね。

それを絵本にも適用しました。

話題性による広告効果

まず、絵本を無料公開という一般的に馴染みがない行為のため、メディアがニュースにすると西野さんはよんだ。

知り合いのサイト編集長に連絡などした結果、狙ったとおりニュースとして取り上げられました。

「話題性を利用して広告する」

なかなか思いつきませんよね。

実際に、無料公開した日に、200万人が読みました。

でも、「これだと絵本の売り上げにつながらないのでは?」と僕は思いましたが、西野さんの考えは本当に深いんです。

絵本はネタバレされなければ売れない

西野さんは、「絵本はネタバレされなければ売れない」と考えていました。

どういう意味かというと、

  • 絵本を買うのはお母さん
  • 子供に読み聞かせするために、出来るだけいい内容の絵本を買いたい
  • 自分が知らない内容の絵本を買って失敗したら嫌だ
  • だから、お母さんは自分が既に知っていて、満足できる絵本を買って子供に読み聞かせる

と考えたんです。

つまり、

お母さんは、自分が知っている内容の絵本しか買わない

と読みました。

これ、正解ですね。

子供がいる僕はよくわかりますが、絵本には真新しい内容を求めてません。

でも、このニーズを正確につかんでマーケティングするのは、なかなかできないです。

それを西野さんは戦略的にやった。

公開した絵本は縦スクロール

インターネット上で無料公開した絵本は縦スクロールにした。

これも、西野さんは狙ってやってます。

絵本の読み聞かせは、親子横並びで行う。

だから、スマホの縦スクロールだと読み聞かせしづらい。

これも、絵本を買ってもらう戦略で、公開方法も考え尽くされています。

著作権は放棄

西野さんは「えんとつ町のプペル」の著作権も放棄しました。

つまり、劇団が絵本の内容をやりたいといえば、オッケー。

ある企業がクリアファイルを作りたいといえばオッケー。

普通だったら、売り上げの何パーセントの使用料をとる場面ですが、全て無料。

これは、演劇やクリアファイルになることで、絵本が宣伝されると考えたからです。

しかも、西野さんが払う制作費はタダ。

目的は絵本を売ることで、目先の利益ではないとの考えです。

自分の絵本をただで1万冊購入

西野さんは自身の「えんとつ町のプペル」を1万冊買った。

と、聴くと、「西野は絵本を売りたいがために自分で1万冊もか 買うなんて、バカだな」と思うかもしれません。

西野さんは、こんな批判がくることも計算しています。

そして、批判もSNSで拡散して広告に使っちゃう。

1万冊購入の理由は、絵本の予約販売したからです。

アマゾンだと3ヶ月前からしか予約できない。

だから、自分で予約サイトを作り、もっと前から予約をとった。

その結果、予約だけで1万部。

そして、経験とカンだけで初版出版部数を決めていた出版社に対し、1万部の予約が入っていると(数的根拠)告げ、発行部数を増やさせたんです。

ほんと、西野さんの戦略どおり進んでます。

だから、西野さんは1万部買ったけど、それは右から左へ予約者に発送するだけ。

西野さんは1円も払っていないんです。

これが、自分で1万冊購入の裏側です。

更に西野さんがすごいのは、この時、手元に残った「2435万円の領収書」をSNSにアップした。

その結果、ワイドショーに取り上げられ、結果として、無料で絵本の宣伝をしてしまったんです。

革命のファンファーレはマーケティングの教科書

このように、革命のファンファーレは、マーケティングの教科書です。

西野さんが行った「売れる仕組み」が詳細に書かれています。

上記で書いたのは、あくまでも抜粋です。

えんとつ町のプペルは、もっとたくさんの仕掛けがあって、大ヒットしています。

全てが知りたい人は、革命のファンファーレを読んでみて下さい。

目から鱗のマーケティング戦略が詰まっています。

 

最後に、この本に書かれている西野さんの言葉を紹介します。

 

努力量が足りていない努力は努力ではない。誤った努力もまた努力ではない。常識を疑い、実践し、修正点をあぶり出し、伸ばすべきポイントを徹底的になって伸ばす。その繰り返しだ。その先にしか未来はない。

この言葉がまさにマーケティングの本質だと思います。

西野さんのように狙ってヒットを生み出すためには、正しい努力をするのみです。

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