糖質制限を始めてから便秘になっちゃった?
どうしてだろう?
この記事では、こんな疑問にお答えします。
実は、僕も糖質制限を始めてから便秘になりました。
結論から言うと、糖質制限を始めてから便秘になった場合の原因は、食物繊維不足が原因のことが多いです。
また、食物繊維を取っていても便秘になる場合があるので、解決法について書いて行きます。
因みに、この記事は、腸の専門家である医師の松生常夫先生の著書【「炭水化物」を抜くと腸はダメになる】を参考文献として書いています。
もくじ
糖質制限で便秘になる理由
糖質制限を始めて便秘になった場合、
ポイント
- 食物繊維不足
- 食物繊維の摂りすぎ
が原因となっていることが多いです。
食物繊維は、不足しても摂りすぎても、便秘になってしまいますので、その原因と対策を解説します。
糖質制限で便秘になる理由①【食物繊維不足】
糖質制限を始めると、糖質を取らないので次のような食事になりがちじゃないですか?
【朝食】
目玉焼き、納豆、ヨーグルト、
【昼食】
サラダ、低糖質パン、サラダチキン
【夕食】
サラダ、豆腐ハンバーグ、豚肉の炒め物、チーズ
実は、このようなメニューを長く続けていると、食物繊維が不足します。
一見、サラダは食物繊維が豊富だと思いますよね。
でも、レタスやキャベツは、その大半が水分で、かなりの量を食べなければ、十分な食物繊維が摂れません。
食物繊維は、
ポイント
- 腸を刺激して、腸の運動を活発にして排便を促す
- 大腸内で発酵して、腸内環境が良くなる
との効果により、便通を改善します。
だから、食物繊維が不足すると、便秘になってしまうんです。
糖質制限をすると食事量が少なくなり便秘傾向になる
糖質制限をすると、食事量そのものが少なくなりがちです。
朝食の量が少なくなると、朝食後に起こる大きな腸の運動(食べ物を肛門の方に送り出す運動)のタイミングを逃すことになります。
その結果、便意が現れず、便秘になってしまうんです。
糖質制限で便秘になる理由②【食物繊維の摂りすぎ】
食物繊維繊維が不足すると便秘になることは分かっていただけたと思います。
しかし、食物繊維を摂りすぎても便秘になる可能性があります。
食物繊維の種類【水溶性・不溶性】
食物繊維は、その特徴により2種類に分けられます。
水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」です。
水溶性食物繊維の特徴は、
水溶性食物繊維の特徴
- 水に溶けてネバネバ状になり食べ物を包み込むことにより消化がゆっくりなる
- 大腸内で発酵し、善玉菌が増加する
です。
一方、不溶性食物繊維の特徴は
不溶性食物繊維の特徴
- 胃や腸で水分を吸収して大きく膨らむことにより、腸を刺激して排便を促す
です。
不溶性食物繊維の摂りすぎが便秘を引き起こす
食物繊維は、腸の健康に効果的であることは間違いありません。
しかし、不溶性食物繊維は水に溶けないため、摂りすぎると便が硬くなってしまうことがあります。
これにより、食物繊維を多くとっていても便秘になってしまうんです。
だから、不溶性の食物繊維の摂りすぎには注意が必要です。
糖質制限中の便秘を解消する方法
糖質制限中の便秘を解消するための対策は、
ポイント
- 食物繊維をたくさん摂取する
- 不溶性食物繊維を摂りすぎない
- 水分を多く摂る
です。
食物繊維をたくさん摂取する
糖質制限を始めると、食物繊維不足により便秘になりやすいです。
やぜなら、そばやパンといった炭水化物には、食物繊維が豊富に含まれる食品が多いからです。
糖質制限により、炭水化物貨物を摂らないと食物繊維が不足してしまうので、糖質制限中は積極的に食物繊維を摂ることが重要です。
とは言っても、糖尿病の方や血糖値が高い場合は、炭水化物を摂り過ぎると、血糖値のコントロールができなくなってしまう可能性があります。
だから、糖質以外の食品で食物繊維が多く含まれている食品を知り、それを食べることが重要です。
食物繊維をたくさん摂取する
厚生労働省が発表している「食事摂取基準」によると、食物繊維は、
1日20グラム以上
となっています。
この基準を満たすためには、食物繊維が多く含まれる食品を知ることが必要です。
一般的に食物繊維が多く含まれている食品は、
穀類(玄米、麦飯)
豆類(煮豆、納豆、おから)
芋類(サツマイモ、里いも、コンニャク)
野菜(青菜類、キャベツ、白菜、ごぼう、セロリ)
果物(キウイ、バナナ、みかん)
キノコ(しめじ、しいたけ、えのき)
海藻(ワカメ、寒天)
です。
下に代表的な食品がのっているので、食事の参考にして下さい。
食物繊維が多い食品
大塚製薬のサイトに、食品別食物繊維含有量の表がありましたので引用します。
穀物類の食物繊維含有量
オートミール、ライ麦パンが水溶性食物繊維が豊富です。
オートミールは「オーツ麦」という麦を食べやすく加工したもので、スーパーで売られています。
麺類では、そばが水溶性食物繊維が多いです。
じゃがいもは、水溶性/不溶性が半々です。
この表を見ると、パンや麺類などの炭水化物には、食物繊維が多く含まれていることがわかります。
なので、糖質制限で糖質をカットした場合、意識的に食物繊維を取らないと不足して、便秘になってしまいます。
野菜の食物繊維含有量
野菜では、「切り干し大根」が圧倒的に食物繊維が多く含まれています。
ゴボウ、モロヘイヤも食物繊維が豊富です。
基本的に野菜は「不溶性食物繊維」の方が多いです。
なので、野菜の食べ過ぎによる「便秘」には注意が必要です。
きのこ類の食物繊維含有量
きのこ類は食物繊維が豊富な食品です。
きくらげやしいたけの食物繊維の量はすごいですね。
果物の食物繊維含有量
バナナやリンゴは食物繊維が豊富です。
糖質制限をしていると、果物は控えたくなりますが、適量なら血糖値をコントロールしつつ、食物繊維も摂取できます。
アボカドは、水溶性、不溶性の食物繊維が豊富で、更に糖質も少ないので、万能食品ですね。
豆類の食物繊維含有量
豆類にも食物繊維が豊富に含まれています。
いんげんやえんどうは、特にたくさんの食物繊維が含まれています。
海藻類の食物繊維含有量
不溶性、水溶性なのかは分かりませんが、海藻類にもたくさんの食物繊維が含まれています。
不溶性食物繊維を摂りすぎない
不溶性食物繊維は水に溶けないため、食べ過ぎると便が硬くなり、便秘になってしまいます。
僕は、糖質制限を始めてから、野菜の食べる量を格段に増やしました。
その結果、明らかに便秘気味になってしまいました。
最初は、食物繊維をたくさん摂っているのに、どうして便秘になるの?と考えていましたが、不溶性食物繊維の摂りすぎでした。
不溶性と水溶性の食物繊維の理想的なバランスは、2:1なので、便秘の方は不溶性食物繊維の摂りすぎには注意が必要です。
水分を多く摂る
食物繊維は水分を多く吸収します。
食物繊維豊富なオートミールにお湯を入れると、あっと言う間にお湯が吸収されることからも、納得のことです。
食物繊維をたくさん摂取すると、腸の中の水分がたくさん吸収されます。
その結果、たくさん水分を吸収した便は柔らかくなりますが、腸の中の水分不足により、腸の滑りが悪くなり、結果として便秘になってしまいます。
なので、食物繊維をたくさん摂取した時は、水分補給が大切です。
糖質制限中に便秘になった時の対策まとめ
糖質制限中に便秘になった時の対策は、
- 食物繊維をたくさん摂取する
- 不溶性食物繊維を摂りすぎない
- こまめな水分補給
です。
糖質制限をしていると、炭水化物の摂取量が減り、食物繊維不足になりがちです。
便秘にならないためにも、意識的に食物繊維を摂ることが大切です。